あたりまえが、この上ない贅沢

但馬屋の朝は早い。うっすらと陽が明るくなってくると、宿屋の裏にある鶏小屋の元気な挨拶で目を覚ましてくれる。客室から窓を開けて見えるのが、但馬屋の田んぼと畑、魚を獲る北分湾。そして裏庭には卵を頂く鶏小屋。

緑に、土に、海に、空。但馬屋はいつでもこの土地に根差している。自分たちで育て、手に入れた食材だからこそ、一番おいしい状態で食卓に出したい。そんな誇りと、ともに働きともに生活する家族やスタッフの健康を支えたい。その素直な想いこそが但馬屋の食文化を形作っている。但馬屋の食材は、島の大地と海の恵みそのもの。自家製味噌をつかったお味噌汁と、自分たちで育てたお米の炊ける匂い。地元でつくったちょっと形がいびつな焼き海苔。

_KIT5785
早朝から裏庭でにぎやかに鳴いているにわとりが産んだ、とれたての玉子。手作りの納豆はこれまでに食べたどれとも違う、大豆そのものの味を味わえる。手間ひまのかかった贅沢な朝御飯を食べると、心が満たされ、のんびりする。味付けには人の手仕事を思わせる丁寧さと工夫がいっぱい。だから、一口食べるごとに手足に力がみなぎって、食べた後には「今日はなにをしようか」と旅人たちの心を期待や希望でいっぱいにしてくれる。