はじめまして。写真家の太田章彦と申します。

僕は、これまで島根県浜田市弥栄町という、それこそ信号もコンビニもない山奥に住みながら、写真家として活動をしていました。

作品を制作していくうちに「豊かさとは何だろう…」という疑問がフツフツと沸き起こり、「僕なりの答え」を探しに、日本海に浮かぶ小さな島--海士にやってきました。

写真家として活動するかたわら、僕は海士町観光協会で「マルチワーカー」という仕事をしています。マルチワーカーとは、まさにその言葉どおり、マルチ”多数”の仕事を、幅広く行う労働者です。

一見、何でも屋さん?と思われるかもしれませんが、実は、この島の雇用事情に応えた、新しい働き方です。

海士町の産業は、大自然の営みと大きくかかわっています。

岩牡蠣が旬を迎える春は、岩牡蠣の生産現場が忙しい。
観光客が多い夏場は、ホテルが忙しい。
白いかが大量に捕れる秋口は、CASという生産現場が忙しい。
冬場は、ナマコの生産現場が忙しい。

四季に応じて、繁忙期と閑散期を迎える産業が異なります。そこで、島の人手が足らなくなる繁忙期を迎えた産業の現場を巡り、働く。これが、海士町でのマルチワーカーという働き方です。

様々な現場を巡りながら、仕事が趣味と遊びに生きていたし、趣味が仕事と遊びに生きていたし、遊びが仕事と趣味に生きていました。だから仕事も趣味も遊びも、すべてを楽しむことができました。

そんな働き方、生き方ができることが、この島の魅力かもしれない、と思うようになりました。

僕なりの答え探しの日々は、始まったばかりです。

この「島の写真貼」では、僕がこの島を巡り写した、島暮らし、そして、四季折々の海士の姿を、みなさまにご紹介してゆければと思います。

お付き合いの程、どうぞよろしくお願いいたします。

 

2014年4月
太田 章彦

 

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